わがペンに神が永久にキャップをする前に、やはり書き記しておいたほうがいいと考えた。

思考や記憶がいかに暗く閉ざされようとも、この事件だけは忘れる気づかいはあるまいが、わがペンに神が永久にキャップをする前に、やはり書き記しておいたほうがいいと考えた。

ブルックリンの八月 スティーヴン キング  吉野 美恵子訳 p,37 ワトソン博士の事件

ブルックリンというワード(地名)に惹かれて手に取りました。スティーブン・キングの短編集(エッセイ入り)という予想外の本。

短編のひとつがシャーロック・ホームズ模倣小説で引退したワトソンが回想するという形で展開。スティーブン・キングがシャーロック・ホームズ物をということで目を引くのは当然ながら、もともとシャーロック・ホームズ自体が回想録の形態をとることが常ながら、シャーロックホームズが世を去り40年、ワトソン自身も百歳に手が届こうとしているという状況設定なのが軽くショッキング。もう時間もたったからという訳で、ワトソンが告白するような形で秘めた事件を語るというもの。

その他、合わせて5つの短編とエッセイと1篇の詩からなる本書。スティーブン・キングファンの箸休めにはよいかもです。

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