竜巻に巻き上げられた金属のごみが、落下したとき一台の完全なメルセデス・ベンツに組み立てられているような奇跡だった。

言葉

「この積み木遊びの中で、こんなふうに自己複製する有機分子の鎖が生み出される確率はゼロに近く、たとえて言えば、竜巻に巻き上げられた金属のごみが、落下したとき一台の完全なメルセデス・ベンツに組み立てられているような奇跡だった。」

『三体Ⅲ 死神永生 上』劉 慈欣著 第二部より

A Aの言葉は、睡蓮の葉の上をころころ落ちていくしずくのように程心の心をつるりと滑り落ちて、なんの痕跡も残さなかった。

『三体Ⅲ 死神永生 下』劉 慈欣著 第六部より

中国でも、英訳版でももっとも評価が高いというシリーズ第三弾。確かにSF好きがワクワクするような設定が数多あり、振り返ると第一弾はとてもシンプルに思えます。

SFは架空のシチュエーションに人間が置かれた場合の様子を描くことで読み手に気づきを与えてくれるものとすれば、本書は幾多もの局面を描き、読み応えのあるものとなっていました。

本作が中国で発表されたのは2010年。中国の経済的躍進という世相も影響したのか、インターナショナルに展開する地球の危機ながら、前作、前々作以上に中華系の登場人物の活躍が目立つことが気になります。

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